進路 悩み 中学 新海誠 監督 作品 言の葉の庭 恋 先生
こんにちは、ストーリーセラピスト喜村多門です。
前回、新海誠監督作品『言の葉の庭』を紹介しました。
→前回記事:新海誠監督作品『言の葉の庭』ネタバレと感想【安心無料動画情報あり】
今回のストーリーセラピーは…
このエピソードから親になった就職氷河期世代(人生再構築第一世代!?)とその子たちの「進路」について考えてみたいと思います。
わたしたちの進路指導
十代の頃、思い描いた人生。
今のあなたは叶えられていますか?
わたしは叶えられたことと叶えられていないことが半々という感じでしょうか?
小さい頃になりたかったものではなく、十代のころに思い描いた将来の自分という意味です。
中学、高校のときには進路相談というものがありますよね?
そういう時期に自分はどんな大人になって何をしていきる人間になろうと考えていたのか?
実は十代の時って、
「そういうのって叶いっこない・・・」
って思っている子と、
「絶対になるんだ!」
って思っている子がいるようですね。
中学、高校になると現実的に考える気分を持ちますからね。
何も悪いことではないけれど・・・
むしろわたしはそれができなかったので今苦労しているわけですから(泣)
でも、十代で実現可能だと分かっている無難な道を選ぼうとするのはとても危険です。
よく大人が情緒たっぷりに
「若いのに夢がないねぇ」
なんて言いますが、そういう気分とは違って、現実的に今までの時代の流れを見てきて素直に思います。
わたしたち就職氷河期世代を、政府は勝手に人生再構築第一世代なんて言い換えてくれちゃいました。
今更なにを言っているんだ!?
と悪態をついてやりたくなる気持ちもわかりますが、実際わたしたち自身の問題です。
人生再構築を迫られているのはそんなことわざわざ命名されなくても嫌と言うほど味わっていることですからね。
で、そこでまじめに考えたときに、本当に旧来の考え方をしていたら太刀打ちできないということ。
それなのにわたしたちの世代で、すでに親になっている人たちの多くが、我が子に古い価値感による負の遺産をすでに引き継ぎかけている。
これは非常に危険だと思うわけです。
現実的に、十代の子等がもっとキラキラとやりたいことを仕事にする!
と思えるようにしていかないと彼らの将来もやばいことになりますよね。
キレイ事じゃなくてですよ!
この子ならどうやって食べていける?
さて新海誠監督作品『言の葉の庭』では主人公のタカオは15歳で靴職人を目指していました。
ユキノは教師で、学校でいろいろとあり学校に行けなくなっていました。
タカオは靴職人を目指すことについて、子どもじみていて現実味がないと言われることは分かっています。
そう自覚をしながらも好きだからやめられません。
ユキノは自分がどうしたいのかすら見失っていました。
『私はまだ大丈夫なのかな?』
『歩き方を忘れてしまった』
ユキノがそんなことを言うシーンがありました。
思春期の進路の悩みはその後の人生を決める大きな岐路の一つではあるのでしょう。
でも、それは15歳の彼が思っているのと、その時期を過ごしてきた大人が思うのとでは違っていますよね。
人生を左右するとはいっても、まだまだいくらでもやり直せるんだから「人生が決まる」なんて思わないで思いっきりチャレンジすればいい!
わたしたち大人から見たらそう思えます。
そしてわたしたちは年齢を重ねれば重ねるほど若いときのようにはいきません。
いかないと思い込みすぎちゃう。
だから、27歳にして道を見失ってしまったユキノには辛いことだったと思います。
焦るだろうなと思います。
でも、43歳のわたしから見たら、それでもまだ大学生みたいなものです。
まだまだ若い!これからやり直せるでしょ!
って、ユキノちゃんに言ってあげたくなる。
そんな偉そうなことを言っているわたしでさえ、きっとお歴々の先輩たちから見たらまだまだ青二才なのでしょう。
みんなその年齢で一生懸命に悩んで迷って焦る。
人生再構築第一世代?
本当にそうでしょうか?
多くの成功者・・・成幸者のひとたちはきっと、人生再構築なんて何度もしてきたのではないでしょうか?
問題なのは盲目的に、何となく学校に行って就職するのを当たり前のことだと信じて疑わなかったことです。
ユキノが「歩き方を忘れた」と言っていますがこれはまさに人生再構築の時に来ているということですよね。
タカオは…
一瞬ですが幼少期の思い出のシーンがあります。
父と兄とタカオで母へ誕生日のプレゼントを渡しそれを母が開けるシーン。
それがタカオの靴への興味の原体験のようですが……もう一つ……
理由は語られませんが、今のタカオは母と兄と3人暮らしです。
しかも母は彼氏と「いつもの」家出中とのこと…
父親になにがあったのかはわかりませんが、タカオは嫌がおうにも一度、人生の再構築を迫られていますよね。
そんなタカオの部屋を見ると本気で靴を作っているのがわかります。
わたしは「もう靴職人になってるじゃん」って思っちゃいました(笑)。
進路指導?
それをがんがん突き詰めなさい!
それしかないですよね。
ところが…
「そんな食べていけるかわからないようなことをやってないで勉強しなさい!」
…これはわたしたちの世代の古いOSが言わせる言葉です。
タカオのレベルなら現実的に今やっていることをYouTubeで投稿したりTwitterで投稿すれば世界中にお客さんを持てるし、世界を相手に就職活動だってできますよね。
これが今の時代の現実だし今からさらに加速する流れです。
「そんなの簡単じゃない」
とか言われそうですが、じゃあ簡単な仕事をさせたいですか?
ということです。
どんな仕事でもある程度一人前になるにはかなりキツイでしょ?
逆に、あれだけの「好きなこと」をガマンさせちゃうと、あの誰に言われずとも身に付けた豊富な知識と、貪欲に練習して身につけてきた技術はなくなっちゃうんです。
これからどんどん伸びる歳なのに、ゼロに近い状態にさせてしまいます。
だからガマンさせるのはダメ!
タカオは現実的じゃないってわかってるって言っていましたが、そう思わせているのは大人の古いアタマなんだって、大人が気づかなきゃ!!!
わたしたちが時代に擦り込まれてきたように、どうしても子供たちに擦り込んでしまう部分があります。
自然発生の進路指導…怖い言い方をすれば洗脳です。
わたしたちはまず、わたしたちの脳内OSをニューバージョンに洗脳しなおしましょう。
ハードはガタピシしててもまだまだイケますって!楽しんでやれば♪
↓↓↓こんな価値観、親や先生、先輩達から教わってないでしょ?↓↓↓
働きたくないけどお金は欲しい
遠藤 洋 (著)
ではまた♪
全ての物語のために