最高傑作はどれ?映画【ロッキー】
『ロッキー』は名作って言うけどシリーズ沢山あるね。
面白い順番も知りたいな
この記事は映画史上名作として名高い『ロッキー』シリーズの”
マニアの押し売りにならないよう、
わたしが個人的に思う最高傑作と『ロッキー』
【結論①】映画『ロッキー』シリーズの客観的な最高傑作はこれ
まず結論から!
映画『ロッキー』シリーズで一番面白い…
最高傑作は1作目の『ロッキー』
面白い順位は以下
1位 『ロッキー』
2位 『クリード チャンプを継ぐ男』
3位 『ロッキー・ザ・ファイナル』『クリード 炎の宿敵』
4位 『ロッキー2』『ロッキー3』『ロッキー4/炎の約束』
5位 『ロッキー5/最後のドラマ』
という結果となりました。
根拠となる客観的なデータは次の項目から順番に見ていきますね。
かなり興味深いデータやレビュー群だったので調査がとても楽しかった
(感情まで考慮した結論②は後半で簡単に述べますね)
映画『ロッキー』シリーズ順番 物語の時系列順
まず、映画『ロッキー』シリーズが何作あるのか?
わかりやすくシリーズの順番(時系列順)を表にします。
邦題 | 原題 | 制作年 |
『ロッキー』 | Rocky | 1976年 |
『ロッキー2』 | Rocky II | 1979年 |
『ロッキー3』 | Rocky III | 1982年 |
『ロッキー4/炎の友情』 『ロッキーVSドラゴ:ROCKY IV』 |
Rocky IV Rocky IV: Rocky vs Drago |
1985年 2021年 |
『ロッキー5/最後のドラマ』 | Rocky V | 1990年 |
『ロッキー・ザ・ファイナル』 | Rocky Balboa | 2006年 |
『クリード チャンプを継ぐ男』 | Creed | 2015年 |
『クリード 炎の宿敵』 | Creed II | 2018年 |
『クリード 過去の逆襲』 | Creed III | 2023年 |
2023年5月時点で10本(物語としては9本)
>>『ロッキー』『クリード』シリーズの順番につての詳しい説明はこちら
映画『ロッキー』 シリーズの最高傑作と面白い順番を導き出した客観的データ
みんなが選ぶ最高傑作と面白い順番を決めるために客観的なデータ
代表的な映画レビューサイトでの評価点です。
『ロッキー』シリーズ(『クリード』シリーズ含む)
※2023年4月12日時点
№ | タイトル | Yahoo!映画 | Filmarks | 映画com | 平均点 |
1 | 『ロッキー』 | 4.3 | 3.9 | 4.0 | (4.1) |
2 | 『ロッキー2』 | 3.9 | 3.8 | 3.5 | (3.7) |
3 | 『ロッキー3』 | 3.8 | 3.7 | 3.5 | (3.7) |
4 | 『ロッキー4/炎の友情』 『ロッキーVSドラゴ:ROCKⅣ』 |
3.9 4.3 |
3.7 4.1 |
3.4 3.9 |
(3.7) (4.1) |
5 | 『ロッキー5/最後のドラマ』 | 3.3 | 3.4 | 3.0 | (3.2) |
6 | 『ロッキー・ザ・ファイナル』 | 4.2 | 3.9 | 3.7 | (3.9) |
7 | 『クリード チャンプを継ぐ男』 | 4.0 | 4.0 | 3.9 | (4.0) |
8 | 『クリード 炎の宿敵』 | 3.9 | 4.0 | 3.9 | (3.9) |
9 | 『クリード 過去の逆襲』 | – | – | – | (-) |
このデータから、以下のルールで順位を決めます。
- 『クリード 過去の逆襲』は公開前なので不採用
- 『ロッキーVSドラゴ:ROCKYⅣ』
のレビューは多くが過去の”ロッキー経験”の思い出と思い入れ+ 『ロッキー4/炎の友情』と比べての評価がほとんど。 シリーズ他の作品と比べるのには適さない点数と判断し『 ロッキー4/炎の友情』の点数を採用。 - 各作品の3つのレビューサイトの平均点を出す。
小数点第2位以下は四捨五入。 - 同点は同順位とする。
ということで結果が次。
決定!映画『ロッキー』シリーズ 最高傑作と面白い順番
上記の条件で算出した結果が以下
順位 | 平均点 | タイトル |
1位 | 4.1 | 『ロッキー』 |
2位 | 4.0 | 『クリード チャンプを継ぐ男』 |
3位 | 3.9 | 『ロッキー・ザ・ファイナル』 『クリード 炎の宿敵』 |
4位 | 3.7 | 『ロッキー2』 『ロッキー3』 『ロッキー4/炎の約束』 |
5位 | 3.2 | 『ロッキー5/最後のドラマ』 |
こういう結果となりました。
(2023年5月時点)
客観的な最高傑作は1作目『ロッキー』
ということで、映画『ロッキー』シリーズ客観的な結果。
という結果になりました。
さすがですね。
作品もさすがですが、
映画『ロッキー』シリーズの面白い順番 データの妥当性
この結果はそのまま「面白い順番」ということにもなります。
この結果の妥当性を吟味するために次のことを考えてみました。
客観的なデータが思い入れの強いファンにも受け入れられるものか
ということですね。
実はファンには2位~4位については言いたいことはあるはずだと思っています。
シリーズ全部が好きな人ほど個々人の思い入れがありますからね。
思い入れをいったん脇に置いてクールに見ると、
それでも納得いかないという人はスピンオフの『クリード』
特に1位、5位は「そうでしょうね」
また、1位『ロッキー』と2位『クリード チャンプを継ぐ男』はそれぞれアカデミー賞・
その次の3位に『ロッキー・ザ・ファイナル』『クリード 炎の宿敵』が来ているのも納得。
1位~3位はわずか0.1点の差、3位と4位の差が0.2点。
ほとんど差はない僅差の中での結果だということ。
これだけ冷静に見れば、
なので、これは結構いいデータですね。
どうしてもこの結果に満足できない『ロッキー』
それは大いにあり得る話なんですね。
それがどういうことなのか?
実はこのことも別軸の客観的なデータにも表れているので、次の項目で観ていき
これから『ロッキー』『クリード』
映画『ロッキー』シリーズで1番ヒットしたのは…? もう1つの客観的な順番
”面白い順”
劇場公開時のみではなく今でもレビューは増え続けています。
でも、
劇場公開時にどれだけヒットしたのか?という数字です。
試しに興行収入による順位を観てみました。
映画『ロッキー』シリーズ興行収入ランキング
以下が世界での興行収入ランキングです。
(参照元:Wikipedia)
順位 | タイトル | 興行収入 |
1位 | 『ロッキー4/炎の友情』 | $300,473,716 |
2位 | 『ロッキー3』 | $270,000,000 |
3位 | 『ロッキー』 | $225,000,000 |
4位 | 『クリード 炎の宿敵』 | $214,215,889 |
5位 | 『ロッキー2』 | $200,182,160 |
6位 | 『クリード チャンプを継ぐ男』 | $173,567,581 |
7位 | 『ロッキー・ザ・ファイナル』 | $155,720,088 |
8位 | 『ロッキー5/最後のドラマ』 | $119,946,358 |
ふっふっふ……面白いですね。
そう。
『ロッキー4/炎の友情』
『ロッキー3』もかなり群を抜いていますね。
『ロッキー4/炎の友情』は1985年公開。
シルヴェスター・
団塊ジュニア世代がもっとも多感な10歳前後~青春期。
多くの人の思い出に鮮烈に刻み込まれているはずなんですよね。
レビューをもとにした”面白い順番”
なぜならわたしもこのシリーズの大ファンで時代とともに感じてき
この結果を観たら「そら見ろ!どうだぁぁぁっっ!!!!」
多くの人にとって大切な作品であることはこの数字が証明していま
とはいえ純粋に1本の映画として観たときの”面白さ”
でもね、『ロッキー4/炎の友情』推しのみなさん!
『ロッキー4/炎の友情』だけは作者シルヴェスター・
『ロッキーVSドラゴ:ROCKYⅣ』
そして、レビューサイトの評価点比較に『ロッキーVSドラゴ:
1作目『ロッキー』と同点。
つまり最高傑作に返り咲いたと言っていいわけですよ。
やっぱり特別な作品なんですよ『ロッキー4/炎の友情』は。
わたし個人は『ロッキー・ザ・ファイナル』
ところが、興行収入だと最下位から2番目…
あからさまに「面白い順番」としては不当ですよ。
実はレビューの評価点数、興行収入、
この辺り解説していきますね。
映画『ロッキー』シリーズの面白さと「時代」と「スタローン」
映画『ロッキー』シリーズは時代の流れにもシルヴェスター・
シルヴェスター・スタローン 苦悩の中での『ロッキー』シリーズ
シルヴェスター・スタローンは1946年生まれ。
エドガー・アラン・ポーに傾倒したり、
自身で書き上げた『ロッキー』の脚本を映画会社に売り込みます。
1作目『ロッキー』の作品の成り立ちはハリウッドの伝説です。
スタローン自身の名前を世界に知らしめたのは間違いありません。
しかし、
脚本、監督、
その都度『ロッキー2』や『ロッキー3』
結果は大ヒットです。
でもそれは『ロッキー』シリーズしかヒットしないことを意味していました。
その苦悩が『ロッキー2』『ロッキー3』
『ロッキー3』
『ランボー』はそこそこ売れはしたようですが大ヒットとはいかず。
(日本ではかなりヒットしていますが、
そして迎えたのが1985年です。
時代が求めたのはアクションヒーロー
1985年にスタローンは
『ランボー/怒りの脱出』
『ロッキー4/炎の友情』
この2作品を発表します。
「自分が描きたいもの」と「観客が求めているもの」
つねにその狭間で苦悩するかのようなスタローンの脚本で
ドラマよりもアクションヒーロー、
どちらもそんな表の顔の中にスタローン自身のメッセージを入れ込むことに成功しています。
世間では待ってましたとばかりに大ヒットです。
ここからシルヴェスター・スタローンは”アクションヒーロー”
…が、もともとが文芸青年だったスタローンです。
この後、
今でこそ伝説的映画ですが公開当時は酷評だった『オーバー・ザ・
そして…「自分が描きたいこと」
『ロッキー5/最後のドラマ』(1990年)です。
『ロッキー3』
『ロッキー4/炎の友情』はその流れがさらに強まりました。
ドラマ部分が極限までそぎ落とされたんですね。
その反動か『ロッキー5/最後のドラマ』
その分、ロッキー・
監督も1作目と同じジョン・G・アビルドセンが担当。
さすがに脚本家としてのスタローンの才能が活かされ、
彼らしいシンプルなストーリーテリングにしっかりと乗っています
さらにエンターテインメントのリズム感にもしっかり乗っている。
その上でロッキーや家族のドラマがしっかりと描かれていくんです
でも、やっぱり観客が望んでいるものではなかった……
それは今でも変わらないようです。
先に挙げたレビューサイトでの面白い順も、興行成績での順位も『
スタローンは1991~
1993年の『クリフハンガー』
アクションヒーローは過去の人?
ところが2000年代に入るとアクション映画でもヒットしなくな
無理もありません。
もう時代はアクションヒーローの時代ではなくなっていました。
アクション映画はあってもVFXを駆使した作品ばかり。
危険なスタントも極力自分でこなす肉体派ヒーローがもてはやされ
しかもシルヴェスター・スタローンも50代半ば、
何度目かの低迷期ですね。
そんな時期が続いたある日、スタローンがまた『ロッキー』と『
しかも自身の脚本・監督で……
そしてロッキー最後の作品『ロッキー・ザ・ファイナル』
シルヴェスター・スタローンは当時60歳です。
前作からは15年、1作目からは30年が経っていました。
制作発表当時はすでに過去の人となっていた世間では…
「おじいちゃんの悪あがき」「今さら?」「みっともない」
と誰もが鼻で笑っていました。
初めから相手にされていない。
残念なことに、それは興行収入にも反映してしまっています。
ところが、『ロッキー・ザ・ファイナル』を観た人たちは…
評論家も観客たちも絶賛するという現象が起きました。
「誰もがこの試合をジョークだと思ってた でも今は違う!」
これは劇中でロッキーの息子ロバートが言うセリフです。
『ロッキー・ザ・ファイナル』
はじめは息子も親友ポーリーも、
その過程がロッキーを中心に彼らのドラマとして丁寧に描かれます
しかもエキシビジョンとはいえ対戦相手はチャンピオン。
チャンピオンと過去の老兵とのお遊び…
みんながそう思っている中で始まる試合。
ところが…
という試合になっていくんですね。
1作目『ロッキー』のように人間模様を丁寧に重ねつつ、
そして、「今さらおじいちゃんがみっともない」
『ロッキー・ザ・ファイナル』
やっぱり『ロッキー』はただのスポ根映画ではない…
ロッキー・
人生という重いパンチにも負けずに前に進み続けようとする人たち
評論家も観客も人間…
『ロッキー・ザ・ファイナル』の原題は『Rocky Balboa』です。
映画作家シルヴェスター・スタローンがロッキー・
当時のスタローンへの世界中の嘲笑がそのまま劇中のロッキーへの
そして”老兵スタローン”の再起は『ロッキー』
その後2008年に『ランボー/最後の戦場』を発表。
原題は『John Rambo』
当時のミャンマーの悲惨な現実という舞台に孤高のヒーローであるジョン・ランボーを立たせ、
さらにその後、2010年~2014年(64歳~71歳)
とんでもないエネルギーです。
その間も…そして今も、主演・
そんな中でロッキー・バルボアは2015年『クリード チャンプを継ぐ男』、2018年『クリード 炎の宿敵』で次世代を育てることになります。
1作目『ロッキー』でロッキーにチャンスを与えたアポロ・
そして2023年『クリード 過去の逆襲』はロッキーが出てきません。
ひとり立ちしたアドニス・クリードが描かれます。
またこれは主演のマイケル・B・
『ロッキー』シリーズ、ロッキー・
その時々の時代の潮流で観客が”彼ら”に何を求めているのか?
…ということに翻弄されながらシリーズが続いてきたわけですね。
映画『ロッキー4/炎の友情』という存在
長くなりましたが、『ロッキー』
もう少し付き合ってくださるなら、あと少しヒントを。
シリーズの面白さの順番(レビューサイトをもとにしたほう)
2位が『クリード チャンプを継ぐ男』
3位が『ロッキー・ザ・ファイナル』と『クリード 炎の宿敵』
でした。
『ロッキー・ザ・ファイナル』
『クリード チャンプを継ぐ男』は『ロッキー・ザ・ファイナル』
主役はアドニス・クリード(マイケル・B・ジョーダン)。
アポロの息子です。
『ロッキー・ザ・ファイナル』
スタローンは69歳。
劇中で病気と闘うロッキーの姿。
そして父アポロ・
2人の姿は感動を生み大絶賛され、
そして面白い順番として『ロッキー・ザ・ファイナル』にならぶ『
『クリード チャンプを継ぐ男』
なぜならこの作品が『ロッキー4/炎の友情』
かつてロッキーに祖国ロシアのリングで敗れたイワン・
『ロッキー4/炎の友情』
世界中がシルヴェスター・
同時にアポロ・クリードの悲劇が描かれた作品でもあります。
その記念すべき大作の登場人物たちが因縁の対決に引き寄せられる
これまた丁寧に各登場人物のドラマが積み重ねられます。
主役のアドニスと母とのドラマはもちろん、
『クリード』の続編としても、『ロッキー』
レビューサイトの評価でもわかりますが、興行収入が『クリード チャンプを継ぐ男』よりも上位にあるのも納得です。
面白い順ではトータルでは最下位から2番目で興行収入ではダント
シルヴェスター・スタローンが2021年に発表した『
スタローン自身の手によって。
スタローンが物語を作る過程でロッキーやエイドリアン、
『ロッキー4/炎の友情』
【結論②】映画『ロッキー』シリーズ あなたの最高傑作はこれ!
客観的な数字で観る『ロッキー』
その上で、映画『ロッキー』シリーズと時代とシルヴェスター・
これらを踏まえた上で、もうひとつの結論を出させてください。
ここはファンとしての思いも入っていますが、
それは、あなたがシリーズ全作を通して観た時、
…ということで【結論】その②「あなたの最高傑作は!」…
ズルい!
…といわれそうですが、
冷静に考えれば考えるほどそう思います。
人生全体でシリーズ全体と”付き合える”シリーズですから。
わたしにとっての最高傑作と映画『ロッキー』シリーズ
長らくお付き合いありがとうございました(笑)
前半は数字だけを追った客観的なデータでした。
後半は、
ファンの思い、わたしの思いも少し乗っかっていたと思います。
なのでもう長くは書きません。
簡単に、わたし個人が思う『ロッキー』シリーズ最高傑作は…
『ロッキー・ザ・ファイナル』
です。
但し、「今のところは」です。
当然、映画製作を学んだ者として個人的にも客観的に見て1作目『
しかし、今のわたしにとっては『ロッキー・ザ・ファイナル』
息子も成人目前。
まだまだわたし自身も人生をやり切ったとは思えず挑戦を続けてい
若いころは『ロッキー4/炎の友情』が1番だった時もあります。
『ロッキー5/最後のドラマ』が1番好きだった時もありました。
『2』も『3』も…その時々で「いまの1番」
シルヴェスター・
まあ、それはまた別の機会に…
最高傑作はどれ?映画【ロッキー】 シリーズ面白い順番を数字で比較すると… まとめ
映画『ロッキー』シリーズ 最高傑作と面白い順番
2位 『クリード チャンプを継ぐ男』
3位 『ロッキー・ザ・ファイナル』『クリード 炎の宿敵』
4位 『ロッキー2』『ロッキー3』『ロッキー4/炎の約束』
5位 『ロッキー5/最後のドラマ』
※2023年5月現在
客観的には以上ですが…
今のあなたの状況によっては「あなたの最高傑作」
いや、人によってはこれから味わっていくことになるのでしょう。
人生全体でシリーズ全体と”付き合える”シリーズ。
それがこのシリーズの魅力です。
それは、シルヴェスター・
それから、
そしてなにより、シルヴェスター・
落ち込んだ時、壁にぶち当たった時、
そんな時…
それは仕事や取り組んでいることに限らず、
そんな時に、ふとどれか1作選んで観てみる。
あなたにとっても映画『ロッキー』
全ての物語のために