【小説】『ノベライズ あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。』とは?
原作との違い・読む順番を解説

『あの星』のノベライズって、原作小説と何が違うの?

原作は読んだけど、ノベライズも読む意味ある?

実は『あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。』には、原作小説と映画版のノベライズという2種類の小説があります。
どちらを読めばいいのか迷う人もいると思うので、違いやおすすめの順番を紹介しますね。
結論|『ノベライズ あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。』とは?

『ノベライズ あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。』は、2026年公開の映画版を小説として再構成した作品です。
つまり、原作小説『あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。』を、そのまま別の形で出版したものではありません。
同じタイトルではありますが、
- 原作小説
- 映画版
- 映画版のノベライズ
それぞれに違いがあります。
簡単にいえば、
原作小説は、汐見夏衛さんが最初に書いた『あの星』の物語。
ノベライズは、映画版『あの星』の物語を小説として味わえる一冊。
ということです。
ただし、このノベライズは、映画をそのまま文章に置き換えただけの本ではありません。
原作者の汐見夏衛さん自身が書いているからこそ、とても特別な作品になっています。
以下で、原作との違いやおすすめの読み方を詳しく紹介しますね。
『あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。』原作小説とノベライズの違い
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まずは、原作小説とノベライズの違いを簡単に整理します。
| 項目 | 原作小説 | ノベライズ |
| もとになっている作品 | 汐見夏衛さんのオリジナル小説 | 2026年公開の映画版 |
| 物語 | 原作独自のストーリー | 映画版のストーリー |
| 主な視点 | 涼の一人称 | 百合を中心に、涼の視点も描かれる |
| おすすめする人 | 原作シリーズを味わいたい人 | 映画版を文章でも楽しみたい人 |
| 読むタイミング | 『あの花』の次 | 映画の前でも後でも楽しめる |
原作小説は『あの花』の正式な続編
原作小説『あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。』は、
小説『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』
の正式な続編です。

あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。 (スターツ出版文庫)
『あの花』のラストで出会った百合と涼。
その後の2人と、百合が戦時中に出会った彰との関係が描かれます。
原作小説『あの星』では、涼の一人称で物語が進みます。
百合に恋をした涼が、
「百合にとって彰とは何なのか」
「自分は彰の代わりなのか」
という葛藤に向き合っていく物語です。
ノベライズ『あの星』は映画版の物語
一方、
『ノベライズ あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。』
は、映画版の物語を小説にした作品です。
映画『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』では、原作小説からいくつかの設定が変更されました。
もっとも大きな違いは、主人公・百合の年齢です。
原作では14歳の中学2年生。
映画では18歳の高校3年生になっています。
ほかにも、百合の進路や、原作のラストにあった続編へのつながりが変更されていました。
映画1作目だけを見れば、小さな変更にも見えます。
でも、その変更は続編の『あの星』を映画化するうえでは、とても大きな問題になります。
原作の『あの星』は、14歳で出会った百合と涼が、20歳になるまでの物語だからです。
つまり映画版の『あの星』を作るには、原作とは大きく違う物語にする必要がありました。
その映画版の物語を、原作者の汐見夏衛さんが自ら小説にしたのが、
『ノベライズ あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。』
というわけです。
『あの星』原作とノベライズはどちらから読むのがおすすめ?

結論からいうと、
原作シリーズから読むのがおすすめです。
順番としては、
| 順番 | 媒体 | タイトル |
| 1 | 小説 | 『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』 |
| 2 | 小説 | 『あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。』 |
| 3 | 小説 | 『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。Another』 |
| 4 | 映画 | 『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』 |
| 5 | 映画 | 『あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。』 |
| 6 | 小説 | 『ノベライズ あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。』 |
この順番が、違いも含めてもっとも楽しめると思います。
ただし、これは絶対ではありません。
映画版から入っても大丈夫ですし、映画を観る前にノベライズを読んでも楽しめます。
状況別に考えてみましょう。
原作シリーズをまだ読んでいない人
映画『あの花』は観たけど、原作はまだ読んでいないという人は…
まずは、
原作小説『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』
から読むのがおすすめです。
続いて原作版の『あの星』、スピンオフ小説『あの花Another』、
そして『ノベライズ あの星』を読むと、
「映画では、こういう未来を描いたんだ」
という違いを楽しめます。
原作を読んで映画『あの花』にモヤモヤした人
個人的には、この人にこそノベライズを読んでほしいです。
わたしも原作小説の『あの花』『あの星』が大好きでした。
その状態で映画『あの花』を観たとき、
感動はしたものの、かなり戸惑いました。

原作『あの花』のラストにあった、続編へとつながる大切な展開が丸ごとカットされていたからです。
設定から考えても、
「映画では『あの星』を作るつもりはないんだろうな」
と思っていました。
だから、続編映画の製作が発表されたときは驚きました。
原作とは大きく違う物語になるのは必然。
それでもタイトルは、
『あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。』
原作と同じでした。
大幅な変更はあっても、原作の本質は大切にされているのかもしれない。
そう思いながら特報や予告映像を観ると、思わぬ展開が垣間見えてドキドキしました。
そして映画公開前に、
- 『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。Another』
- 『ノベライズ あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。』
を購入。
息子に譲っていた原作小説の『あの花』『あの星』も借りて、シリーズを読み返しました。
その流れで最後に『ノベライズ あの星』も読みました。
わたしはこの本を読んだことで、映画も含めたシリーズ全体が好きになりました。
映画『あの星』をまだ観ていない段階で、です(笑)
映画『あの花』が好きな人
原作を読んでいなくても、映画『あの花』が好きだった人なら、ノベライズから読んでも楽しめます。
- 映画『あの星』を観る前にストーリーを知りたい。
- 映画を観たあと、物語を文章でもう一度味わいたい。
どちらの読み方でも大丈夫です。
ただ、映画版の世界が好きになったあとで原作シリーズにも触れると、より深く楽しめると思います。
原作を知ることで、
映画の作り手が何を大切にして、何を変更したのか。
そして原作者の汐見夏衛さんが、映画版をどのように受け止めたのか。
その両方が見えてくるからです。
映画を観る前と後、どちらで読むべき?
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映画を観る前に読むか、観たあとに読むか。
これは、どちらでもいいと思います。
映画を観る前に読む場合
当然ですが、映画の内容は分かってしまいます。
ネタバレを避けたい人にはおすすめしません。
ただし、小説を読んでから映画を観ると、
- この場面を映像ではどう描くのか
- この心情を俳優がどんな表情で表現するのか
- 小説にはない場面が映画にあるのか
という楽しみ方ができます。
わたしは映画公開前に2回読んでしまいました。
映画の展開を知ったうえで観ることになります。
それでも小説では描けなかったシーンもあると思うので、映画をとても楽しみにしています。
映画を観たあとに読む場合
個人的には、映画を観たあとにも読んでほしいと思っています。
映画では、人物の心の中をすべてセリフやナレーションにすることはできません。
でも小説なら、
- 百合が何を感じていたのか
- なぜその言葉を選んだのか
- 涼がどんな葛藤を抱えていたのか
を、文章としてじっくり味わえます。
映画を観たあとに読むと、
「あのとき百合は、こんなことを考えていたんだ」
「だから、あの表情だったんだ」
と、映画の余韻がさらに深まるはずです。
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なぜ『ノベライズ あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。』は特別なのか
ここからは、実際に読んで感じたことを書かせてください。
わたしはこの本を、単なる映画ノベライズとは思えませんでした。
映画を文章に置き換えただけではない
ノベライズというと、
映画やドラマの脚本をもとに、場面の説明を加えて小説の形に整えたもの。
そんな印象を持つ人も多いと思います。
もちろん、それだけでも作品を文章で楽しむ価値はあります。
でも、この『ノベライズ あの星』は、そんな印象ではありませんでした。
原作小説『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』は、百合の一人称。
原作小説『あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。』は、涼の一人称。
『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。Another』では、さまざまな登場人物が一人称で物語を語ります。
一方、映画はカメラを通して出来事を観る媒体です。
人物の表情や動き、音楽、セリフから感情を受け取ります。
小説と映画では、物語を伝えるための文法がまったく違うんですね。
『ノベライズ あの星』は、基本的に百合の視点で描かれています。
その中に、ときどき涼の視点も入ります。
一人称で語られる原作シリーズのスタイルは崩れていません。
文章の中心にあるのは、
百合や涼が考えていること。
迷いや戸惑い。
言葉にできなかった気持ちです。
映画の脚本へ説明文を足したという印象ではありません。
映画版の物語を一度解体して、
小説の文法で、最初から組み立て直した作品
だと感じました。
読んでいて、
「これ、もうノベライズというより新作小説じゃん!」
と思ったくらいです。
映画『あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。』のノベライズを担当させていただきました。
自作小説の映画を小説にするという、なかなか無さそうな貴重な経験でした。映像と文章の違いがたくさん感じられて、とっても勉強になりました!6/17発売予定です🌠 https://t.co/xastDZTV63 pic.twitter.com/CgBKGQjKHh
— 汐見夏衛 (@NatsueShiomi) June 6, 2026
百合と涼が、ちゃんと百合と涼だった
映画版では、原作とは年齢も環境も異なります。
物語も大きく変わっています。
それでも、このノベライズの中にいる百合は、ちゃんと百合でした。
涼も、ちゃんと涼でした。
原作シリーズを読んできた人なら、
「間違いなく汐見夏衛さんが書いた百合と涼の物語だ」
と感じられると思います。
設定や出来事は違っても、人物の核は変わっていない。
そのことが分かっただけでも、わたしは救われた気持ちになりました。
原作と映画、2つの世界をつないでくれた
原作と映画。
設定も違う。
展開も違う。
わたしの中では、この2つが別々の世界として存在していました。
原作は原作。
映画は映画。
どちらも別の作品として受け止めるしかないと思っていました。
でも、原作者の汐見夏衛さん自身が映画版『あの星』を小説にしたことで、その感覚が変わりました。
原作の世界と映画の世界。
2つの物語は違う道を進んでいる。
でも、どちらにも百合がいて、彰がいて、涼がいる。
そして、どちらも同じ思いを大切にしている。
マルチバースのような2つの物語を、
同じシリーズとして心の中で綴じられるようにしてくれた。
わたしにとって、このノベライズはそんな一冊でした。
『ノベライズ あの星』を読んだことで、わたしは映画版も含めた『あの花・あの星』シリーズ全体を好きになれました。
本日デビュー10周年を迎えました!
こんなにも長く小説のお仕事をさせて頂けるとは、あの花が咲く丘の発売当時は想像もしませんでした。
拙作に温かい応援を下さった全ての皆様に心より感謝申し上げます。
少しでも良いものを届けられるよう精進して参りますので、引き続きよろしくお願い致します✨️ pic.twitter.com/n0f4nPYWb1— 汐見夏衛 (@NatsueShiomi) July 28, 2026
『ノベライズ あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。』はこんな人におすすめ
『ノベライズ あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。』は、こんな人におすすめです。
- 映画『あの花』が好きだった人
- 映画『あの星』の物語を文章でも味わいたい人
- 原作と映画の違いを楽しみたい人
- 映画を観たあとの余韻を深めたい人
- 百合や涼の心情をもっと詳しく知りたい人
- 原作シリーズが好きな人
- 映画『あの花』を観てモヤモヤした原作ファン
- 原作と映画、どちらの世界も大切にしたい人
作品との時間を、もう少し長く楽しみたい。
そんな人には、特におすすめしたい一冊です。
『ノベライズ あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。』の購入・電子書籍情報
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まとめ|原作と映画、2つの世界をつなぐ特別な一冊
『ノベライズ あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。』は、映画版『あの星』を小説として再構成した作品です。
原作小説とは、設定も展開も異なります。
でも、原作者の汐見夏衛さん自身が書いたことで、
百合は百合のまま。涼は涼のまま。
映画版の物語が、原作シリーズと同じ温度を持った小説として生まれました。
原作と映画。
どちらかが正しい。
どちらかだけが本物。
…ということはなく、
どちらの物語も大切にしていい。
その橋を架けてくれたのが、
『ノベライズ あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。』
という一冊だったのだと思います。
わたしは映画『あの星』を観る前に、すでにこの本を2回読んでしまいました。
映画を観たあとには、きっともう一度読み返します。
あの場面で百合は何を感じていたのか。
なぜ、あの表情をしていたのか。
映画の余韻と一緒に、このシリーズをもう一度、自分の中で大切な物語として綴じたいと思っています。
『ノベライズ あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。』は、
映画の世界も原作の世界も、矛盾なく大切にできるようになるための、
原作者からの贈り物のような小説です。
『ノベライズ あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。』本日発売です!#映画あの星 の小説版で、原作小説とは内容が異なります。
大人になった百合と涼の物語、戦後を生き抜いた千代の晩年を、見届けていただけましたら幸いです。 pic.twitter.com/4dHUMYPETF— 汐見夏衛 (@NatsueShiomi) June 17, 2026
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