映画『ポリス・ストーリー』歴代シリーズ 楽しむための順番と優先すべき順番をわかりやすく解説
映画『ポリス・ストーリー』ってたくさんあるね
順番関係あるの?
この記事では映画『ポリス・ストーリー』歴代シリーズの順番についてわかりやすく説明します。
この記事を読めば、順番で観た方が良い作品、順番に関係なく観てもいい作品や、優先して観るべき順番までわかります。
この記事の信頼性
幼少期から40年以上ジャッキー・チェン作品を追ってきました。
また、大学で映画製作を学びハリウッドの王道作品から名作邦画まで様々観ています。なのでジャッキー作品であってもファンとしてのよく目ではなく客観的に1本の作品として評価し続けています。
※
映画『ポリス・ストーリー』歴代シリーズの順番
まず、映画『ポリス・ストーリー』シリーズを作品の成り立ち毎に分けて3つの表でまとめます。
公開された順番が時系列順です。
正式シリーズ | |
『ポリス・ストーリー香港国際警察』 | 1985年 |
『ポリス・ストーリー2九龍の眼』 | 1988年 |
『ポリス・ストーリー3』 | 1992年 |
『ファイナル・プロジェクト』 | 1996年 |
別枠の『ポリス・ストーリー』たち | |
『新ポリス・ストーリー』 | 1993年 |
『香港国際警察 NEW POLICE STORY』 | 2004年 |
『ポリス・ストーリー/レジェンド』 | 2013年 |
『ポリス・ストーリーREBORN』 | 2017年 |
超番外 一応『ポリス・ストーリー』の仲間? | |
『プロジェクトS』 | 1993年 |
『新ポリス・ストーリー Pom Pom』 | 1984年 |
映画『ポリス・ストーリー』正式シリーズまずはこの3作品を順番に
まずは、映画『ポリス・ストーリー』の正式なシリーズ(オリジナルシリーズ)の説明から。
シリーズの説明をしやすいのでここでは原題も交えて説明しますね。
『ポリス・ストーリー2九龍の眼』(原題『警察故事 續集』)1988年
『ポリス・ストーリー3』(原題『警察故事III/超級警察』)1992年
『ファイナル・プロジェクト』(原題『警察故事4之簡單任務』)1996年
2023年時点でオリジナルの『ポリス・ストーリー』シリーズはこの4作品です。
時系列も公開の順番通り。
特に、
『ポリス・ストーリー香港国際警察』
『ポリス・ストーリー2 九龍の眼』
『ポリス・ストーリー3』
この3本を押さえたらシリーズの基本を押さえたと言えるでしょう。
主役は香港警察のチェン・カクー刑事(ジャッキー・チェン)。
メインキャラクターが繋がっていてシリーズとして楽しめます。
後で各作品を解説しますが、この3本はどれも映画としてのクオリティも高い。
さらにスタントアクションとして見せ場もそれぞれに違っていて面白いです。
レビューサイトなどを観ると高評価の人でさえ「ストーリーはあってないようなモノ。でもアクションが凄すぎてそれだけで観る価値あり」みたいな感想を抱く人も少なくないようです。
しかしこの3本に関して言えばそんなことはありません。
ジャッキー・チェンは代表作『プロジェクトA』の直前にアメリカ進出に失敗しています。
進出には失敗しても映画作りの多くを学んで香港に戻りました。
そのおかげで、80年代~90年代の彼の代表作には他の香港映画と比べてストーリー展開がスマートになっているモノが多いです。
実際、シナリオ作成を学んだわたしが冷静に観ても、この3本はキッチリ3幕構成の定石どおりに見事に構築されています。
「ストーリーはあってないようなモノ」という印象を持った人はきっとアクションに度肝を抜かれて自分がストーリーに運ばれてラストまで観たことを認識できなかったのかもしれません。
アクションだけが凄い作品なんて他にもいくらでもありますからね。
当然ハリウッド映画のように潤沢な製作費があるわけでもないし、演出の文化も「ハリウッドのように」とはいきません。香港らしさというのは当然あります。
それでもポリスアクション映画として当時のハリウッド映画と比べても全く引けを取らない作品たちです。
『ファイナル・プロジェクト』もチェン刑事が活躍する正式な4作目ですが、基本の3作品と比べると雰囲気がだいぶかけ離れています。
忙しい人は『ファイナル・プロジェクト』よりも以下に紹介する
別枠『ポリス・ストーリー』に優先すべき作品があります。
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別枠の『ポリス・ストーリー』たち 実は傑作・秀作揃い
次は別枠の『ポリス・ストーリー』たちを説明します。
『香港国際警察 NEW POLICE STORY』(原題『新警察故事』)2004年
『ポリス・ストーリー/レジェンド』(原題『警察故事2013』)2013年
『ポリス・ストーリーREBORN』(原題『机器之血』)2017年
正式な『ポリス・ストーリー』シリーズではありません。
でもタイトルは『ポリス・ストーリー』となっています。
オリジナルの『ポリス・ストーリー香港国際警察』のチェン刑事のシリーズではなく、それぞれが独立した作品です。
4本中2本は、正式『ポリス・ストーリー』シリーズのヒットにあやかって邦題に『ポリス・ストーリー』冠をつけた作品。
残り2本は原題も『新警察故事』『警察故事2013』です。
ジャッキー・チェンや香港映画にとってもやはり記念すべきビッグタイトルなんですよね。
この4本の中でわたしがいちばん好きなのは『新ポリス・ストーリー』です。
見応えが凄い。
そして、ジャッキー・チェンや香港映画ファンの中で人気が高いのは『香港国際警察 NEW POLICE STORY』です。
どちらも、後の作品解説で説明しますね。
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一旦結論『ポリス・ストーリー』シリーズ 優先すべき順番は…
映画『ポリス・ストーリー』シリーズの順番について解説しました。
ここでは、シリーズの順番を踏まえたうえで、
忙しい人が『ポリス・ストーリー』シリーズに興味を持った時に優先すべき順番を結論として提示します。
1位『ポリス・ストーリー香港国際警察』
2位『ポリス・ストーリー2 九龍の眼』
3位『ポリス・ストーリー3』
4位『新ポリス・ストーリー』または『香港国際警察NEW POLICE STORY』
ちなみに2位と3位はジャッキー・チェンのファンや香港映画のファンの中には
優先順なら「逆だろう!」という人もいると思います。
確かに迷うところです。
その理由も、この後の各作品解説で説明しますね。
それ以外の作品は興味と余裕次第で自由に選んでいいと思います。
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映画『ポリス・ストーリー』歴代シリーズ各作品をサクッと解説
では各作品をサクッと紹介していきますね。
『ポリス・ストーリー香港国際警察』1985年
名作『プロジェクトA』と並んでジャッキー・チェン作品人気1位の座を争い続けている傑作です。
おちゃらけてはいますが日々命がけで職務を全うする警察官たちへ本気で捧げられた作品。
あなたがもし…
それでも誇りをもって仕事をしていると上司が仕事のやり方にまで口出ししてきて…
な~んにも考えずにこの作品を観てください。
きっと、主役のチェン・カクー(吹替版ではケビン・チェン)刑事が文字通りの
全身全霊
で、そのうっぷんを晴らしてくれますよ。
また、あなた自身が上司だったり中間管理職なら、部下を信じる上司を粋なカタチで見せてもくれるのでグッときますよ。
コメディと命がけアクションの連続。
映像的には1985年の作品という雰囲気はありますが、
当時のハリウッド映画と比べても引けを取らない…どころか!
現代の世界中のスタントマンたちでさえ目標にするようなアクションの連続。
ストーリーのテンポの良さも、
飽きることなく興奮のクライマックスまで引っ張ってくれます。
そして、ヒロインたちの体当たりアクションも凄い!
クリント・イーストウッド、シルヴェスター・スタローン、クエンティン・タランティーノ…etc
ハリウッドでも名だたる映画人たちに影響を与えた衝撃作です。
『アルマゲドン』『トランス・フォーマー』シリーズのマイケル・ベイ監督もジャッキー映画大好き。
貧民街を破壊しながらチェイスする冒頭のカーアクションが
『バッドボーイズ 2 バッド』ではそのまんま丸パクリされていましたね。
とにかく映画『ポリス・ストーリー』シリーズ基本中の基本。
他は観なくてもこの1本だけは観ておくべきでしょう。
『ポリス・ストーリー2 九龍の眼』1988年
1作目のクライマックス、デパートでの大乱闘騒ぎにより刑事課を外され交通課に配属されたチェン・カクー刑事(ジャッキー・チェン)。
そんな彼に1作目の悪玉集団が嫌がらせをしてきます。
恋人のメイ(マギー・チャン)にまで及ぶ執拗な嫌がらせにキレたチェンは警察を辞めることに…
そんな矢先に警察は爆弾魔による脅迫事件にかき回されて…
結局「彼が適任だ」と呼び戻されるチェン。
特別捜査班を組んでの捜査が始まり…
観たことがないという人も多い作品。
日本では『九龍の眼/クーロンズ・アイ』というタイトルで公開されたせいもあり、『ポリス・ストーリー香港国際警察』の続編だと知らなかった人が多いのもその理由のひとつ。
(地上波放送が少ないという理由もありますね)
署長や警部、そして恋人のメイ、
嫌がらせをしてくる1作目の組織などなど…
『ポリス・ストーリー香港国際警察』の直後からの物語なのでこの1作目を気に入ったらそのままの流れで観た方がよい作品です。
クスっと笑えるシーンやマギー・チャンの原チャリを使ったスタントギャグなど、1作目を踏まえるとより楽しめるネタが多いです。
1作目のようなド派手な破壊アクションとは違い、ストーリー重視な部分もあります。
特にチェンと恋人メイの恋愛模様は刑事という仕事と恋愛の難しさやもどかしさが伝わります。
また「踊る大捜査線」よろしく警察組織の力関係の表現。
それらが面白おかしくアイディア満載に描かれるんですね。
それだけに「1ほど派手じゃない」「話が進まず退屈」「地味」などと言う意見もなくはない。
しかし、特捜班の捜査や警察署の爆破以降の怒涛の展開などなど、1作目とは一味違った驚きや怖さもある隠れた傑作なんですよね。
面白おかしく見せている部分をただのコントとして観るのではなくそこに込めた本当に描きたいストーリーを読み取ろうとすると。本当によくできたアクションドラマだということがわかるでしょう。
今作、恋人のメイ役のマギー・チャンの功績はとんでもなく大きい!
警察署の男性用シャワー室に殴りこんでくるメイは圧巻です。
超怒髪天のメイはド迫力なのに笑えて悲哀もあって…
役者って凄いな~って、観れば見るほど思います。
冒頭のチェンにラブラブなメイから中盤の警察官の恋人としての苦悩。
そして、クライマックスでは1作目以上の事件への巻き込まれ方をして…
文字通り体を張っています
↓ ↓ ↓
……
ジャッキー …
やらせ過ぎだって!(泣)
それでも懲りずにこの後も『ツイン・ドラゴン』『ポリス・ストーリー3』とジャッキー・チェンの映画でも全力投球する女優魂。
ジャッキー・チェンのファンだけでなく、いろいろな人にとって見どころ満載な傑作です。
日本公開版は121分と力作。でも退屈しませんよ~!
『ポリス・ストーリー3』1992年
『ポリス・ストーリー香港国際警察』『九龍の眼』の正式続編ながら
『ポリス・ストーリー3』ではガラリと作風が変わります。
なぜなら今作では監督を元スタントマンだったスタンリー・トンに任せたから。
80年代のジャッキー・チェン監督・主演が続いたジャッキー・チェン。
『ポリス・ストーリー2 九龍の眼』の後の2作品に3年を費やしてしまいます。
監督をやるとこだわり過ぎてしまう…
この体制ではその先無数にある撮りたい企画は実現できなくなっちゃう…
そんな状態を打開すべく、監督を他の人に任せることにしました。
そして精力的に新作を撮影し始めたのがこのころです。
『ツイン・ドラゴン』(ツイ・ハーク&リンゴ・ラム監督)、『シティーハンター』(バリー・ウォン監督)や、
後ほど紹介する『新ポリス・ストーリー』(カーク・ウォン監督)などなど…
年に2本以上のペースで新作を発表し始めます。
役者(実際にはアクション監督など他のこともやってますが…)に徹して、
複数の作品を同時撮影しながら寝る間を惜しんで作っていたんですね。
『ポリス・ストーリー3』でも警部役のトン・ピョウと恋人メイ役マギー・チャンは続投。
今作では、アジアの麻薬王チャイバを捕らえるべく、
中国人民武装警察部隊との共同作戦で麻薬組織に潜入捜査…
とてもシンプルなストーリーですが、この作品を制作することでジャッキー・チェンは実際に犯罪組織からストーリーを変えろと圧力を受けたりしていた…
みたいなことも確かファンクラブ会報だったか「スクリーン」だったかで読んだ記憶があります。
香港の街を舞台にしたポリスアクションから一変して中国やマレーシアなど…
アジアを股にかけてなかなかにスリリングな展開。
そして、今作でチェン刑事とバディを組む中国人民武装警察部隊のヤンを演じたのがミシェール・ヨーです。
『007トゥモロー・ネバー・ダイ』でハリウッド進出を果たし『シャン・チ―/テンリングスの伝説』などなど大活躍中ですね。
観客の度肝を抜くスタントアクションという意味ではミシェール・ヨーがジャッキー・チェンを食っているかも!?
チェン刑事は香港を飛び出してアジア中を飛び回るスーパーコップになったのも今作から。
ちなみに今作で初めてセリフが同時録音できるようになりました。
それまでの香港映画は母国語でも声優によるアフレコが主流。
初めてジャッキー・チェン本人の声で収録された記念すべき作品でもあります。
潜入のスリル、クライマックスの手に汗握るクアラルンプール市街追跡劇…
見応え充分、ジャッキー新時代!を予感させるには十分すぎる作品でした。
それだけに、これぞジャッキー最高傑作!というファンも多いんですね。
だから優先度として『ポリス・ストーリー2 九龍の眼』よりもこっちが先!
という感覚もわからなくもない。
それにしても…恋人メイは毎度恐ろしい目に合い実際に痛い思いをするんですよね…カワイソウ…
今作で監督デビューとなったスタンリー・トンは、今作の大ヒットを受けて
『レッド・ブロンクス』を香港映画ながら全米No1ヒットに繋げます。
ジャッキー・チェン、3度目のハリウッド挑戦にして大成功作ですね。
『ラッシュアワー』以降のジャッキー・チェンのハリウッドでの活躍も
スタンリー・トンの功績は大きい。
『ファイナル・プロジェクト』1996年
監督・脚本:スタンリー・トン
『ポリス・ストーリー』正式シリーズではあるのですが、
本編でのジャッキー・チェンの役名が字幕でも吹替でも『ジャッキー』で通されます。
オリジナル言語で聞くと部長とジャッキーの広東語での対話シーンで、『3』までと同様に「カクー(カァクイと聞こえる発音)」と呼ばれています。
そこだけがかろうじて『ポリス・ストーリー』シリーズのチェン・カクー刑事だとわかる程度。
キャストもジャッキー・チェンとトン・ピョウ(元警部、今作では署長に就任している)だけが続投。
”ジャッキー”刑事は簡単な任務だと思っていたらロシアの雪山やオーストラリアの海など世界を股に架ける事態に!
それまでの『ポリス・ストーリー』感はなく、むしろ『007シリーズ』のようなアクションアドベンチャーになっています。
ピアース・ブロスナン主演の『007』シリーズのようなテイストが好きな人なら楽しめるかも。
『1』~『3』のコメディとハードなアクションのバランスが好きな人には少し物足りないと思います。
『新ポリス・ストーリー』1993年
監督:カーク・ウォン
実際に起きた資産家誘拐事件を題材にしたノンフィクションサスペンスアクション。
ジャッキー・チェンはエディ・チャンという刑事役。
いつもの明るいジャッキー作品とは一線を画すシリアスな作品です。
原題は『重案組』、英語タイトルは『Crime Story』です。
つまり、本来は『ポリス・ストーリー』シリーズとは無関係。
『新ポリス・ストーリー』は日本が勝手につけちゃったタイトルですね。
それでもこの作品は全編にみなぎる緊張感やパワーがあり、わたしは大好きです。
本来『ポリス・ストーリー香港国際警察』はジャッキー自身が取材の中で命がけで職務についている警察官たちへのリスペクトを捧げたくて作られたものでした。
しかし、コメディ要素満載の楽しい雰囲気ともあいまって、シリーズを重ねるごとにアクションアドベンチャーとしての色が濃くなっていきました。
そんな中で、改めて本物の英雄こそ現場の警察官たちだ…という思いに立ち返ったのがこの作品…
たしかそんな感じのことを何かで読んだ気がします。
実際に作品を観ると冒頭のエディ(ジャッキー・チェン)のカウンセリングの様子とハードな銃撃戦とをカットバックで見せるシーンなどからも、そういうメッセージ性が伝わってきます。
誘拐されるのは労働者たちがストライキを起こしてしまうような建築会社の社長です。
命がけで助ける必要があるのか?と言いたくなる人もでてくるかもしれない嫌われ者。
しかし嫌われ者だろうが何だろうが警察官は『命』を守るために、自らの命をかけて捜査し事件解決に向けて突き進んでいく。
わたしはラストのクライマックスで、
悪徳警官に詰め寄るときのエディの迫力にしびれます。
ジャッキー・チェンが役者としての迫力も魅せつけた、これまた隠れた傑作です。
監督のカーク・ウォンはマーク・ウォールバーグ、ルーダイヤモンド・フィリップス主演の『ビッグ・ヒット』を撮った人ですね。
こちらも痛快作。
『香港国際警察 NEW POLICE STORY』2004年
1998年の『ラッシュアワー』を皮切りに立て続けに制作された、ハリウッド製のジャッキー作品群。
当然のことながらハリウッドでは香港式のスタントはやれません。
それ以外にも映画の撮影には様々な厳しいルールがあります。
ハリウッドでの成功の喜びの裏で、悶々とたまっていく不自由のストレス。
そこで、久々の香港映画として思いっきり香港流で撮られたのがこの作品。
当時、ファンの間にも「ここへ来て『香港国際警察』か…」
と公開前からピリッとした気迫が伝わってきた作品です。
警部という歳相応の立場の役どころに加え、
ニコラス・ツェー、ダニエル・ウー、チャーリー・ヤンなど
若手の育成への力も感じる力作です。
描かれる犯罪行為も80年代、90年代とは違いハイテク化。
サスペンススリラー要素が加わったスリリングなドラマとアクションが特徴です。
それだけにファンも多い。
ですが…良くも悪くも香港風になったことで、
香港風の大げさな演出にわたし個人としては観ていてちょっと恥ずかしくなるシーンも…
とは言え、力作・傑作の部類ですから香港映画特有の泥臭さ(あか抜けないの意で)が気にならない人にはおススメの1本です。
(…他のファンに怒られそぉ~)
監督は故・ベニー・チャン。
遺作となったドニー・イェン、ニコラス・ツェー主演の大作『レイジング・ファイア』(2020年)まで、骨太の香港アクション映画を作ってきました。
ジャッキー・チェン出演作品では
『WHO AM I』
『プロジェクトBB』
『新少林寺』(主演はアンディ・ラウ)
の3作品で組んでいます。どれも力作。
『ポリス・ストーリー/レジェンド』2013年
監督・脚本:ディ・シェン
『香港国際警察 NEW POLICE STORY』から9年、
この作品の原題『警察故事2013』が発表された時、
またもやファンはざわつきました。
公開されたヴィジュアルではジャッキー・チェンが超短髪。
これまでのどのシリーズとも全く違う雰囲気。
ジャッキー・チェンはこの前年2012年に、大掛かりなスタントからの引退を表明しました。
その大スタント引退作品として公開されたのが『ライジング・ドラゴン』
しかし『ライジング・ドラゴン』が日本で公開される頃には
原題『警察故事2013』の撮影風景なども公開されていて…
ジャッキー…高いビルから落っこちてるじゃん!(笑)
彼の言う「危険」の度合いが普通の人の言う「危険」とは違うんだね…
とファンも唖然とした作品。
「どこが『引退』なのさ!」と突っ込めるラストのNGシーンまで楽しめます。
娘との確執や閉鎖空間で次々に秘密が暴かれていくストーリー展開など、
それまでにない凝った作品となっています。
こちらもシリアス作品で力作です。
命がけの状況の中、確執のあった年頃の娘と向き合おうとするパパという役も新鮮でした。
余力があれば渋みの増したジャッキーパパの演技とアクションをどうぞ。
わたしはクライマックス、地下鉄の線路でのラストの格闘の理由に泣きました。
ジャッキー・チェンらしい「戦う理由」に。
『ポリス・ストーリーREBORN』2017年
監督・脚本:レオ・チャン
原題は『机器之血』、英語タイトルは『Bleeding Steel』
本国では『ポリス・ストーリー』シリーズとは全く関係ないのか…
と思いきや、主題歌があの有名な『英雄故事』のリメイク版。
それだけで日本の配給会社が邦題に『ポリス・ストーリー』を使う言いわけとしては充分(笑)
確かにジャッキー・チェンは警察の役だし…
しかし、ビックリ仰天なバイオSFサスペンスアクションです。
ラストでジャッキーの身に起きることは唖然…
劇場でポカーン…と、開いた口が塞がりませんでした(笑)
まあハリウッド作品ではゾンビよろしく死んでから蘇る作品もあったけど…
(「メダリオン」という作品)
『それにしても…ポリス・ストーリー…って言っちゃうかコレを…』
と、個人的には日本の配給会社に「いい加減にしろ!」とツッコミたくなりました。
とは言え冒頭のアクションシーンはなかなかの見応え。
でもこれを観る前に、『ポリス・ストーリー』シリーズからは離れていいので!
もっと観るべきジャッキー・チェン作品あるよ!
と、わたしは言いたい。
…まあまあ力作ではありますよ(笑)
ただ、この時代の他のエンターテインメント作品と比べると「面白さ」の部分でどうか?
と考えると、他に優先して紹介したいジャッキー・チェン作品はいっぱいあります。
こちらも年頃の娘を守ろうとするパパの役。
こちらはいつものコミカルジャッキーアクションも程よく入っています。
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超番外は順番外?一応『ポリス・ストーリー』の仲間?
最後、『ポリス・ストーリー』の超番外的でこれも一応仲間?という作品を簡単に紹介しておきます。
『新ポリス・ストーリー Pom Pom』1984年
という2作品。
『プロジェクトS』というのはミシェール・ヨー主演のアクション映画。
『ポリス・ストーリー3』のヒットを受けて助演のミシェール・ヨーを主演に、監督スタンリー・トンが撮ったスピンオフ作品です。
つまり『ポリス・ストーリー香港国際警察』の世界線ではあるんです。ちゃんと。
で、カメオ出演でチェン・カクー(ジャッキー・チェン)も出てきます。
凄い格好して出てきて、凄いところから拳銃を取り出します。
ファンは観ていいです(笑)
『新ポリス・ストーリー Pom Pom』は1984年作品
オリジナル『ポリス・ストーリー香港国際警察』よりも前の作品。
つまり『ポリス・ストーリー』シリーズとは何の関係もありません。
完全な邦題ですね。
サモ・ハン・キンポー監督・主演の代表作にある『五福星』のスピンオフ的な作品です。
ジャッキー・チェンはほんのカメオ出演で『五福星』と同じ刑事役で出てくるそうです。
80年代のドタバタ香港コメディが好きで時間があってVHSかDVDで出会えたら観てもいいかもね(笑)
映画『ポリス・ストーリー』歴代シリーズの順番 まとめ
では『ポリス・ストーリー』の正式シリーズの順番と、優先的に観るべき順番をまとめます。
『ポリス・ストーリー香港国際警察』1985年
『ポリス・ストーリー2九龍の眼』1988年
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『ファイナル・プロジェクト』1996年
1位『ポリス・ストーリー香港国際警察』
2位『ポリス・ストーリー2 九龍の眼』
3位『ポリス・ストーリー3』
4位『新ポリス・ストーリー』または『香港国際警察NEW POLICE STORY』
その他はご自身の時間や好みとご相談を…
ただし、優先すべきこれらの作品を観てもまだ時間を作れるなら!
『ポリス・ストーリー』以外のジャッキー・チェン作品にも目を向けたほうがいいですよ♪
ということで…またいつかジャッキー・チェン作品の記事書きたいな♪
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