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アニメ【TIGER&BUNNY(タイガー&バニー)】面白い?つまらない?評価・感想まとめ

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アニメ【TIGER&BUNNY(タイガー&バニー)】面白い?つまらない?評価・感想まとめ

アニメ『TIGER&BUNNY(タイガー&バニー)』って面白いの?つまらないの?

この記事ではアニメ『TIGER&BUNNY(タイガー&バニー)』テレビシリーズ1作目へのみんなの評価・感想を分析しています。
作品の魅力が浮き彫りになっているので、どこを楽しめばいいのか?自分に合うかどうか?迷っている人の参考になると思います。

アニメ『TIGER&BUNNY(タイガー&バニー)』2011年4月~9月に放送されたオリジナルアニメです。わたしがアニメから遠ざかっていた時期の作品。息子の成長とともにわたしもまたアニメを観るようになって知り、試しに観たらすぐにハマりました。

>>アニメ『TIGER&BUNNY(タイガー&バニー)』全シリーズ順番の解説はこちら

アニメ『TIGER&BUNNY(タイガー&バニー)』つまらない?面白い?評価・感想

ではまずレビューサイトの評価・感想を全体的に観ていきましょう。

レビューサイト 評価点
Filmarks 4.1
あにこれ 4.0

2023年3月17日時点

意外。
Filmarksはアニメ・ドラマ・映画と幅広いエンタメファンが評価・感想を投稿しているサイト。
あにこれはアニメファンがメインで投稿しているサイトというイメージです。

0.1の差なんてタイミングによって変わるので気にすることは無いかもですが…

アニメ『TIGER&BUNNY(タイガー&バニー)』に関しては圧倒的にアニメファンの指示の方が高いものと思っていました。

サイト利用者の基準値の違いもあるのかもしれませんね。

とはいってもどっちもかなりの高評価であることには間違いありませんね。

アニメ『TIGER&BUNNY(タイガー&バニー)』つまらない!低評価の感想たち

低評価のほうから、どのような感想が多かったのかを観ていきましょう

  • 「つまらない」「これ面白いのかな?」
  • 「評価が高いから期待し過ぎた」「思ったほどでは…」
  • 「お話が地味」「展開読める」「既視感多く悪い意味で王道」「ヒロアカと比べると…」
  • 「主人公2人が好きになれない」「オジサン自己中でイラつく」「バニー気持ち変わり過ぎ」
  • 「途中で断念した」

低評価を探すの少し苦労しますが、数字ではなく感想を読むと無くはないという印象。
ほとんどが高評価の中で部分的に低評価ポイントを指摘している感じですね。

では低評価をそれぞれ観てきます。

「つまらない」「これ面白いのかな?」

初めは「つまらない」「これ面白いのかな?」と思いながら観ていたが後半良くなった。

と、低評価とも高評価とも取れないコメントは多かったですね。
放送時のリアルタイムの感想は見つけられず、比較的最近の感想です。

昨今の日本のアニメのクオリティの高さが当たり前の中で、それぞれに基準があるのかもしれないなと思えるようなレビューでした。

「評価が高いから期待し過ぎた」「思ったほどでは…」

こちらは、周囲の評価が高いから「そんなに面白いのなら…」とそもそもの期待値を上げて観た人たちの感想。

2011年~2012年にはいくつかの賞をとっている作品です。

しかし、レビューサイトの年代からいうと2017年にNHK BSプレミアムで放送された視聴者投票企画番組「ニッポンアニメ100」の影響が1番強いでしょう。

日本のアニメベスト100の中でテレビ版が1位、映画版も2位と…1位、2位を独占。

これはさすがに「そんなに面白いのなら観てみるか!」となる人沢山出てくる結果ですよ。

ハードル上げ過ぎ問題ということですね。

「お話が地味」「展開読める」「既視感多く悪い意味で王道」「ヒロアカと比べると…」

実はこれらの意見がアニメ『TIGER&BUNNY(タイガー&バニー)』の面白さを語るときのポイントでもあります。
そこは高評価の項で!

わたしはNHKで日本のアニメ1位になったことがおかしいと思っています(笑)
いや、正真正銘このシリーズの大ファンですよ!

でも客観的に観てアニメ大国日本の名だたる名作たち全ての中で1位か?
と考えると疑問です。

どんな人たちが投票したんだろう???

『僕のヒーローアカデミア』と比べている人も沢山いました。
後発の少年ジャンプアニメと比べるものでもないでしょうに…と思いもしますが、お話の派手さは全然違います。
というか、まったく趣が違いますからね。

「お話が地味」「展開読める」「既視感多く悪い意味で王道」と言われるのも『ヒロアカ』とは話の種類が違う部分と原因は同じだと思います。

「主人公2人が好きになれない」「オジサン自己中でイラつく」「バニー気持ち変わり過ぎ」

この感想を持った人たちはバディものの良さや、成長物語がそもそも好みではないのかもしれませんね。

『ブルーロック』は好きだけど『アオアシ』は好かん…みたいな

あるいは「大人の」成長物語に興味がないのか?

アニメ『TIGER&BUNNY(タイガー&バニー)』は王道のバディものです。
ハリウッド映画でも昔から何度も何度も描かれてきた王道の展開。

例にもれず、反発しあう全く違うタイプの2人が少しずつお互いを認められるようになっていく…
という展開。

ひとつ前の「展開読める」はそもそもその展開を期待してみるもの。
まずそういう物語の種類への好み。

そして、キャラクター…

主人公の2人が水と油なのは個人的な性格もありますが、落ち目のベテランと新世代アイドル的に表れた若手という違いによるものもあります。
オジサン(タイガー)の自己中も若手(バニー)の未熟だからこその揺れる感情もあって当たり前。

つまり、キャラクターの成長前の在り方への好みも相まって、はじめから成長した姿を求めている人には合わなかったのかもしれません。

「途中で断念した」

最後まで観れなかった人はほぼほぼ1クール目の前半、2~3話だけとか観ても6話までという人がほとんどでした。
上記までに上げた理由で合わなかった人、それから後述する評価ポイントが合わなかった人たちでしょう。

どこかの記事で、「蓋を開けると女性ファンが多かったのが以外だった…」と製作者側が驚いたという話がありました。

お話を観ればわかりますが、それもそのはずです。
きっと、中堅サラリーマンあたりがファンの中心になるという想定だったんじゃないでしょうかね。

外したわけではなく想定していたファンにプラスして女性ファンが意外と多かったということでしょう。

そのあたりも、次の項目以降で書いていきますね。

アニメ『TIGER&BUNNY(タイガー&バニー)』最高に面白い!高評価の感想たち

つぎに高評価のほうの感想も観ていきます。

  • 「おもしろ過ぎて止まらなかった」「一気見した」「中毒性ある」
  • 「企画が斬新」「広告が実際の企業のもの」「ヒーロー活動がテレビショー」
  • 「たまらないバディもの」「徐々に生まれる絆が素敵」
  • 「意外と感情移入して泣いた」「アクションものは観ないけどコレは面白かった」
  • 「親子・仕事・正義など色々考えさせられる」

圧倒的に高評価の人たちの方が多かったです。

それぞれ観ていきますね。

「おもしろ過ぎて止まらなかった」「一気見した」「中毒性ある」

言うまでもありませんが…
アニメ『TIGER&BUNNY(タイガー&バニー)』の企画意図がハマった人たちですね。

  • バディもの
  • BUNNY(バニー)ことバーナビーの親殺しの犯人は誰か?というミステリー

全体に流れる大きな流れとしてはこの2つの要素があります。

このどちらかにハマればまず、最後まで一気に観たくなるでしょう。

試験期間中にやめられなくなった…なんて人もいましたね。

ファンとしては嬉しいです。

「企画が斬新」「広告が実際の企業のもの」「ヒーロー活動がテレビショー」

話の本筋というよりも企画の新しさへの評価ですね。
本筋をしっかりと補強しているので重要な部分でもあります。

まず、ヒーローコスチュームが全て広告塔になっています。
「SoftBunk」「BANDAI」「牛角」「Pepsi」「DAM」「Calbee」「高須クリニック」などなど…
実在する企業のロゴマークが…

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アニメ『TIGER&BUNNY(タイガー&バニー)』に出資しているリアル世界のスポンサーのロゴがそのまま各ヒーローにプリントされているわけですね。

ヒーローはそれぞれ企業に雇われています。
各企業の「ヒーロー事業部」のような部署に所属している。

そしてヒーロー活動が広告費用により運営できている大きな要因がヒーローTVの存在。

事件が起きると現場に駆け付けるのはヒーローだけではなく、
ヒーローTVのテレビクルーたちも。

ヒーローたちによる事件解決までの活動が生中継され大衆娯楽にもなっているんですね。

アニメの設定と実際のスポンサー広告費がそのまんまリンクしているという企画。
これは本当に画期的。

そしてヒーローが営利目的の企業に属している…つまり、企業戦士、サラリーマン。

お話も、サラリーマンものとかお仕事ドラマの要素が強い。
つまり、ヒーローものというジャンルの中でも斬新で画期的なわけです。

それこそがお話としての面白さ…なのですが…
低評価にあった「既視感」などもここに起因する部分が大きいでしょう。

「たまらないバディもの」「徐々に生まれる絆が素敵」

低評価にある「既視感」の大きな原因の中心はおそらくコレ。
典型的なバディもの。

バディものの王道です。

型破りな白人刑事と口八丁の黒人詐欺師のバディ…『48時間』
ベテラン黒人刑事と跳ね返りの若い白人刑事のバディ…『リーサル・ウェポン』
賞金稼ぎと賞金首のバディ…『ミッドナイト・ラン』
香港警察の東洋人とロサンゼルス市警の黒人刑事のバディ…『ラッシュアワー』

これら全て「徐々に生まれる絆が素敵」な作品。
まだまだ挙げればきりがありませんよね。

アニメ『TIGER&BUNNY(タイガー&バニー)』も例にもれず王道です。
既視感上等!で作っているはず(笑)

「意外と感情移入して泣いた」「アクションものは観ないけどコレは面白かった」

この感想もポイントだと思います。

低評価の「つまらない」「これ面白いの?」「地味」「既視感」「ヒロアカと比べて」というキーワードと合わせて考えると……

派手なヒーローアクションものを期待して観た人には物足りず、ドラマ性に感じるものがあった人たちが高評価をしている。

という図式が見えてきませんか。

例えば『機動戦士ガンダム』みたいなハードなロボ戦闘アニメを期待して観た『機動警察パトレイバー』みたいな…
(笑)伝わりますかね?

両方観てないと伝わりませんね…

『メジャー』を期待して観た『タッチ』や『MIX』も似てるかも?(笑)

どのようなドラマ性に惹かれたのか…が、次の感想に現れていました。

「親子・仕事・正義など色々考えさせられる」

はい。
そういうことですね。

「正義」という点ではヒーローものならではとも言えますね。
「正義」の定義について問うような強烈なアンチヒーローもいてヒーローものという軸は確固としてあります。

でも、架空の近未来的都市でヒーローもいる社会…ではあるけど…

ヒーローの雇用主は企業。
つまりわかりやすく「正義」という軸はありますが、それは「仕事の本分」とも言い換えられるのではないでしょうか?

主役の虎徹とバーナビーはそれぞれに違うカタチで親子の問題を抱えています。
そして、他のヒーローたちも恋や仕事との向き合い方で悩みます。

ヒーローもの大軸を貫きつつ、各話のメインの話は身近な話だったりするわけですね。
それはもう、国内のフツーのドラマで描かれているのと変わらない身近なお話です。

悪く言えば確かに「既視感」…でも…

その身近さが多くの人の共感を呼んで人気が広がったのでしょう。

アニメ『TIGER&BUNNY(タイガー&バニー)』評価・感想の分析

もう少しだけ低評価、高評価の両方を俯瞰で観ていきます。

低評価・高評価共通の傾向

5点満点中の3点未満というのは、レビューサイトの点数としては低評価だと思っています。

でも、アニメ『TIGER&BUNNY』のレビューコーナーに関してはあまり点数関係ないのかな…?
と、思わされる内容が多かったです。

2.6~3.0と低めの点数の感想を読むと高評価的な文章だったり…
3.5とかつけてるのに「最後の数話だけ面白くなった」など…それって低評価じゃないの??
とツッコみたくなるような言葉があったり。

また、低評価・高評価に関わらず、

「後半から脚本の質が下がる」
「後半から良くなる」

この2つの意見に分かれているのもこの作品のレビューの傾向として挙げられますね。

コレあれですね…はっきりしてます。

徐々に仲良くなるバディの変わりようが好きなのか?
本当の敵は誰か?というミステリーが好きなのか?

この好みの違いだと思います。

ドラマ性にハマるかハマらないか

低評価・高評価の欄でも書きましたが、ヒーローものに何を期待しているか?
ということで評価がわかれたのでしょう。

中年オッサンのお仕事ドラマのつもりでは観てないという人は乗れない…みたいな。

主人公:鏑木・T・虎徹の人物像や家庭環境などの設定が、「オヤジ」ですからね。

愛する家族のために家庭を顧みず一生懸命に頑張って、
体力・能力の衰えを実感し始めたころに、
若い才能あふれる新人が現れ、サポートに回される。
妻には先立たれていて思春期に入ったばかりの愛娘には疎まれて…。

相棒のバーナビーも苦悩しますが、若い彼の苦悩は自分の親殺しを突き止めるという目的のための苦悩です。
虎徹はそんなバーナビーの気持ちや娘の気持ちや仲間の雰囲気や…
家庭に仕事に、いつもみんなのことで悩んでいる。

虎徹の「綺麗事」や「理想」に聞こえる暑苦しい思いが周囲との摩擦を生んだりもする。

で、みんなで成長していくんですよね。

アニメ『TIGER&BUNNY(タイガー&バニー)』を楽しめるかどうかは、そういうドラマを楽しめるかどうか?
ということなんだなとわかるレビュー群でした。

また、見た目の派手さに反して、身近なドラマが多く、比較的穏やかな話が多いことも派手なヒーローアクションを期待した人には「つまらない」と思えたんでしょうね。

でも、やっぱり大前提として圧倒的に高評価の方が多い作品です。

番外意見

あと、少数派ですが興味深い感想もあったので少し触れます。

1つ目は少人数ですが複数あった視点です。
「BL感があったけど」「ホモ感があった」
など…

ヒーロー仲間にファイヤーエンブレムというヒーローがいるのでLGBTQへの意識がない作品ではないでしょう。
しかし、この感想を書いている人たちは主役の虎徹とバーナビーのことをそう思ったようです。

イケメンが喧嘩したりイチャイチャしたりする絵ヅラを楽しんでそう書いているのかもしれません。
でも、この2人の関係は男同士の絆を描いただけだと思うんですけどね。

そこにBLっぽい…という風に受け取る層も一定数いるというのが現代を象徴しているのかもしれません。

良い悪いの話ではなく時代感として。

2つ目は「珍しい、日本初のアニメヒーロー」という書き込み。
日本「発」の誤変換かな?とも思いましたが、どっちにしても変ですね。

日本はアニメヒーローだらけだし、アニメ大国日本ですしね…
ぜひとも、他の日本初「発」のアニメヒーローを沢山楽しんで欲しいですね。

アニメ『TIGER&BUNNY(タイガー&バニー)』Twitterでの評価・感想は?

では、アニメ『TIGER&BUNNY』への生の感想・評価をTwitterから一部ピックアップしてみましょう。

 

アニメ『TIGER&BUNNY(タイガー&バニー)』わたしの評価・感想

わたしが考えるアニメ『TIGER&BUNNY(タイガー&バニー)』の見どころを交えつつのわたしの評価・感想です。

『X-MEN』と『僕のヒーローアカデミア』に挟まれても秀逸

アニメ『TIGER&BUNNY(タイガー&バニー)』は今観てもやはり革新的だと思います。

時代で言えば…
ハリウッドの映画シリーズ『X-MEN』シリーズ
日本の大ヒット漫画&アニメ『僕のヒーローアカデミア』シリーズ
に挟まれていますが、それらと比べても色褪せません。

なぜこの2大シリーズと比べるかというと…

“ミュータント” → “ネクスト” → “個性”

というヒーローの能力のイメージが被るからです。

どれも、突然変異で生まれた新しい人間です。
特殊能力を持っている。

その特殊能力を持って生まれた突然変異の人間やその能力を指して
『X-MEN』は“ミュータント”
『TIGER&BUNNY(タイガー&バニー)』は“ネクスト”
『僕のヒーローアカデミア』は“個性”
と呼びます。

“個性”は能力に対してですが、前2つは人に対しての呼称ですね。

一見『TIGER&BUNNY(タイガー&バニー)』は『X-MEN』のパクリなのか?
『僕のヒーローアカデミア』は『TIGER&BUNNY(タイガー&バニー)』のパクリだというのか?

という論争が起こりそうですがそうならないのは日本の得意技だと思います。

パクってアレンジするのが上手い!

『TIGER&BUNNY(タイガー&バニー)』がこれら“突然変異”系人類のヒーローものと比べても個性的なのは、やはり企業の広告を背負って商売として成り立っている世界でのサラリーマンものという立ち位置があるからでしょう。

日本人ならではの画期的な企画

物語が中年企業戦士の四苦八苦で、広告制度も世界観にマッチした凄いアイディアですよね。
ヒーローが実在の企業の広告をつけているわけですから。

アニメ『弱虫ペダル』などはタイアップしていたのか初期のころはポカリスエットはそのまんま出てきました。
そういった例は他にもあるのでしょうが、『TIGER&BUNNY(タイガー&バニー)』のようなシステムを導入している作品は他に例を見ません。

このアイディアと実現力も商売人としてかっこいいな~と思います。

「正義の味方」で始まり「正義の味方」で終わらせた人

アニメ『TIGER&BUNNY(タイガー&バニー)』は原作がないアニメオリジナル作品です。
アニメをもとにコミカライズはされていますが大元がこのアニメ。

でも、キャラクターの原案は桂正和さん。

漫画家ですね。

漫画ファンの中では『電影少女』や『ZETMAN』などが有名なようです。
わたしの世代では何といっても『ウイングマン』です。

ヒーロー大好き中学生の広野健太が、ウイングマンに変身する青春ヒーロー漫画です。
異次元世界ポドリムスで発明された、書いたことが実現するノート、ドリムノートを巡る戦いに巻き込まれます。
健太がドリムノートを手にし、落書きのつもりでウイングマンを書いちゃったら変身できちゃって…
デスノートよりも夢がありますよね。

『夢戦士ウイングマン』としてアニメ化もされた大ヒット作品です。
桂正和さんの原点。

この『ウイングマン』の第1話のタイトルが『正義の味方』
そして最終話も『正義の味方』。

桂正和さんご自身がヒーローが大好きなんですよね。

『ウイングマン』連載・放送当時わたしは小学生。
未だに最もカッコイイヒーローコスチュームはウイングマンだと思っています。

ですから、桂正和さんが携わるオリジナルヒーローアニメと知っただけでわたしは熱くなりました。
桂正和さんがこだわる正義の味方は広野健太にも鏑木・T・虎徹にもしっかりと継承されています。

「優しさ」にじみ出る脚本家のオリジナルストーリー

そして、アニメ『TIGER&BUNNY(タイガー&バニー)』の物語はオリジナルストーリーです。

脚本家は西田征史さん。

実質的には原作者と言っても良いのではないでしょうか?

西田征史さんもわたしが大好きな脚本家です。

西田征史さんの物語にはいつも穏やかな優しい雰囲気が流れているんですよね。

代表作を挙げると以下

  • 映画『おっぱいバレー』
  • ドラマ&映画『妖怪人間ベム』
  • ドラマ&映画『信長協奏曲』
  • ドラマ『とと姉ちゃん』
  • ドラマ『石子と羽男-そんなコトで訴えます』
  • アニメ『RE-MAIN』

などなど…『RE-MAIN』は総監督もされていますし映画『泥棒役者』など実写映画の脚本・監督もされています。

エンターテインメント作品としても良質ですが、どこか一歩進んで人の心…それも優しさの部分にスポットが当たるようなお話が多いですよね。

上記の代表作をイメージするとアニメ『TIGER&BUNNY(タイガー&バニー)』のエンタメ性とドラマ性のバランスがなんとなく想像できるでしょ?

主役2人以外にスポットが当たるエピソードも、切なくなったり、優しい気持ちになったりするお話が多いです。

日本人の中年オジサンの理想像…ここにも文化と和がある

わたしがこの作品を観ようと思う決め手になったのは主役の鏑木・T・虎徹というキャラクターの存在が大きいです。

わたしは子どものころからジャッキー・チェンが大好きです。

『キン肉マン』『シティーハンター』『スペースコブラ』などなど…
カッコイイんだけど普段はふざけていたり、どこかズッコケている。

そんなヒーローが男の子は好きですよね。
鏑木・T・虎徹はそんな好みにピッタリ。

しかも、サラリーマンで父親でもあるという設定。

今の大人 = かつての子どもたち

にとってはとても身近に感じられる設定です。

そんな鏑木・T・虎徹の声を演じるのが平田広明さん。

ジョニー・デップやマット・デイモンの吹替や、わたしが好きなアニメ『宇宙兄弟』の主人公:南波六太の声の人。

この組み合わせがわたしには好感触で、シリーズを見通そうと決意するキッカケになりました。

正義と仕事の本分

ヒーローを描いてきた桂正和さんと愛のある優しい物語を紡ぐ西田征史さん。

多くのヒーロー映画やアニメが描いてきたヒーローが背負う正義。

その葛藤を社会を担う全てのビジネス戦士たちの仕事の本分とシンクロさせて描いている…

わたしたちの仕事の本分て、結局「青臭い」とか「綺麗事だ」とか…
ズルい人や悪いことをする人には馬鹿にされるようなことです。

ともすれば、わたしたち自身でさえ「青臭い」「綺麗事だ」という言葉を盾にして、本分を全うすることの難しさから目を背けていることもないでしょうか?

「大人になる…」「もう若くないんだから…」ってそういう意味でいいの?

それを真っ向から問いかけてくるのが鏑木・T・虎徹なんですよね。

アニメ『TIGER&BUNNY(タイガー&バニー)』評価・感想まとめ

アニメ『TIGER&BUNNY(タイガー&バニー)』評価・感想をまとめると…

一定数の低評価はあるもののトータルではかなりの高評価

という結論です。

評価を分けるポイントは…

  • ヒーローアニメに何を求めるか?
  • ベテランと若手の関係性の葛藤、恋愛、仕事、親子など身近なドラマをどう受け止めるか?

ですね。

わたしが初めて観たころはまだ30代で息子も小さかったです。
当時はまだわたしも無邪気に楽しんでいました。

今は息子も思春期終わりかけ、わたしは40代後半で老眼も感じ始めたり…(TT)
今観ると中年オジサンの立場で感じることがさらに深くなるかも…

アニメ『TIGER&BUNNY(タイガー&バニー)2』が楽しみです。

 

すべての物語のために

 

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