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好きだから辛口 映画【ブレイブ 群青戦記】評価と感想 シリアスな見応え※ネタバレ注意

©2021「ブレイブ ‐群青戦記‐」製作委員会 ©笠原真樹/集英社

好きだから辛口 映画【ブレイブ 群青戦記】評価と感想 シリアスな見応え※ネタバレ注意

映画『ブレイブ 群青戦記』を観ました!

怒涛の展開で目が離せなかった…切ないね。

では、映画『ブレイブ 群青戦記』のみんなの評価を観ていきましょう♪

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映画 ブレイブ群青戦記 あらすじ

映画『ブレイブ -群青戦記-』
2021年 日本

©2021「ブレイブ ‐群青戦記‐」製作委員会 ©笠原真樹/集英社

スポーツ強豪校の弓道部に所属する高校2年生の西野蒼(新田真剣佑)。弓道部で練習に打ち込みはするものの大会で優勝だとかそういった熱さから避けている様子。「夢中になる」「本気になる」ということへあからさまに抵抗しているようです。

その日、いつものように各部活動が練習をしていると中庭に祀られた物々しい岩に雷が落ちます。その直後、学校周辺の街は消えて、見渡す限りの山々や平原。そして霧の中から校庭に現れたのは武士たちでした。武士たちは問答無用で学校の教師、生徒に斬りかかります。全校がパニックに陥る中、歴史好きな蒼は戦国時代の「桶狭間の戦い」直前に学校がまるごとタイムスリップしてしまったのだと確信します。

学校を襲った武士たちが数人の生徒を人質にとり去って行ったあと今度は違う色の甲冑をつけた武士たちが隊列を組んで現れます。その大将が後の徳川家康・松平元康(三浦春馬)だとわかる蒼は、ある申し出をします。

スポーツ強豪校の高校生たちは捕らわれた同級生を助け現代に戻るため戦国武士たちに戦いを挑みます…。

映画 ブレイブ群青戦記 の評価

映画 ブレイブ群青戦記 みんなの評価

レビューサイトでの評価

レビューサイト 評価点(5点満点)
映画.com 3.2
Yahoo!映画 3.79
Filmarks 3.5

※2021年7月27日時点

低評価の理由

どっちつかず

低評価をしている人のいちばんの理由が「どっちつかずで中途半端」という点だと思います。誰もが観やすいエンターテインメントなのかシリアスな作品なのか…。レビューを書いている人の言葉の使い方はそれぞれ違っても総評するとそういうことに根差していることをしてきているのだろうなという印象です。

残酷シーンの耐え難さ

普通の邦画の青春映画のような雰囲気の映像でいきなり武士たちが登場し本気の殺戮を始めます。どっちつかずという理由に通じる点かもしれませんが、普通の高校生たちがいきなり武士たちに襲われ問答無用に惨殺されるシーンはかなりショッキングです。
だからこそ意味がある部分でもあるんですけどね。でも生理的にも倫理観的にも目をそむけたくなるのはわかります。(この点は後述もします)

高評価の理由

三浦春馬さんの演技

高評価の理由で一番多いのは…というか作品を低評価した人でさえここだけは評価が高い人が圧倒的に多かったのが三浦春馬さんの存在感です。「さすが三浦春馬さん」という声が圧倒的に多いですね。松山ケンイチさんもかなりの高評価でしたが、役どころとしてももう一人の主役的な重要な役だし、現代の高校生の雰囲気と戦国時代の武士の雰囲気の違いというのを本物の演技で感じさせてくれる演技。これだけでも見る価値あると思っている人は多いようです。

主人公・蒼の成長

演出にどっちつかず感があるとはいえ物語がブレているわけでもなく特に主人公を含めた幼馴染みの3人の高校生の演技はブレませんでした。主演の新田真剣佑さん演じる蒼は初めイライラするくらいリアルに本気で生きることから逃げています。演出がもったいないとは思いつつもその蒼が覚悟を決めて立ち向かうというストーリーの軸と蒼の成長を感じさせる真剣佑さんの演技はグッとくるものを感じていた人は多いようです。

シリアスさ

低評価が多かった理由と同じ理由で冒頭の現代高校生たちが戦国武士に惨殺されるシーンでシリアスさに好感をもち好意的に観ている人たちもやはり一定数いましたね。この作品ではここはとても重要な部分です。おそらく監督はじめ作り手さんたちもこだわっている部分なんじゃないでしょうかね。

みんなの評価をTwitterの反応から

では、レビューサイト以外のみんなの評価を、Twitterの反応から観てみましょう♪

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映画 ブレイブ群青戦記 わたしの感想と評価

物語

最後まで興味は続いた

ストーリーには観客を引き付けて最後まで引っ張っていく力はちゃんとありました。脚本は山浦雅大さん。『亜人』や『サイレント・トーキョー』『ザ・ファブル 殺さない殺し屋』などを手掛けている方ですね。観客を飽きさせずテンポよく物語の最後まで連れて行ってくれるストーリーでした。

蒼の成長はわかりやすかった

わかりやすさで言えば他の人たちも評価していた通り、蒼の成長物語という軸の部分は大変わかりやすかったです。終始、それが軸として描かれている物語でした。ブレなかったですね。結構、群像劇に陥りやすい作品だと思うんですが。そうならなかった点で『戦国自衛隊』よりずっとわかりやすかったです。『戦国自衛隊』は名作なのですが物語の軸をビシッと通してくれたらもっと観やすいのにと昔から思っていました。

構成は中途半端

高校生たちの戦術や友の死を乗り越えたり、殺し合いという本物の戦に立ち向かうまでの葛藤と覚悟への変化など、もっと丁寧にリアルに描けば凄い激名作になるとおもうんです。どうしても2時間で終わらせたかったり製作期間や予算に縛りがあったりとかもするのでしょうが、そういう意味で構成が中途半端になっちゃっているところがもったいない!物語のけん引力という意味での構成はばっちりなんですけどね。

演出

シリアスなのはよかったが中途半端

これは、わたしも低評価の人たちとも高評価の人たちとも同意見です。冒頭は目をそむけたくなる残酷さがありますがここは評価すべきだと思います。ただ、評価できないのはその後が中途半端だとその残酷な描写で本来伝えなきゃならないことがちゃんと伝わらずに逆に間違って伝わりやすくなるという点ですよね。

現代の平和な世界を生きる高校生が戦国時代の日本を動かしている武士たちの中に放り込まれたときのギャップを本気で描こうとしているのはとても評価したいだけにもう一歩か二歩突き抜けて欲しかったです。

PG12作品ですが、R18にギリギリならないところを攻めたR15くらいになる覚悟をもって描いて欲しかったですね。『ランボー最後の戦場』くらいのことはやっていいと思います。あの時代の凄まじさと現代のギャップから、今の平和の尊さを本気で伝えたいのなら。

多分そんなに甘くない(戦略)

どうしても明るい意味でのエンターテインメント加減が出てきちゃってる。ある意味「観やすさでしょうが、最初の描写で本気を感じさせておいて、戦国時代での戦いが軽いファンタジーレベルの青春タイムスリップ映画なの?という戦略なんですよね。

戦国時代の高校生が『ぼくらの七日間戦争』とか『ホームアローン』をやるみたいな…。それだったらグリーンベレーで鍛え抜かれたジョン・ランボーが『ランボー ラスト・ブラッド』でやったくらいの徹底した作戦を見せるべきだったんじゃないかなと思います。トップ・アスリートが集まる高校だけど偏差値最低のバカ学校というわけではないんですよね?現代の学問を学んでいる現役高校生なんですからスポーツ以外にも見せ場はいっぱい作れたはずなんですよ。

アニメ『Dr.STONE』を観れば、その点、言いわけできませんよね。

殺し合い慣れてる武士と現代の高校生

三浦春馬さん演じる松平元康が蒼に言うシーンがあります。
「一人の人間の死をそこまで悲しむことができる。お前はそういう時代から来たんだな」と…。元康は友の死に打ちひしがれている蒼の姿に未来の日本を観て自分が創ろうとしている未来は間違っていないという希望を抱くんですね。

ここなんかは、まさにあの時代と今の人間たちの在り方の違いから今の尊さを伝えようとしている素晴らしい対比と説明のシーンですよね。

あの元康の言ったことを裏返せば、仲間だろうと戦で一人死んだからとそこまで嘆き悲しんでいる時間があるなら弔いのために次の戦いに備えるのが武士の世界。そんなことでいつまでもメソメソしてられない過酷な時代なんだよ戦国は…ということですよね。

戦国時代の戦は内戦ですよね今でいえば。同じ民族同士で殺し合う。現代のような道徳観なんてないわけですよ。「パワハラ?モラハラ?男女平等?人権?何それ。隣国は殺せ女は犯せ」という時代。(いや、かなり乱暴に言っていますが今の時代のモラルはほぼほぼ通用しないはずでしょう)
そういう時代の武士たちと現代の高校生のギャップもちゃんと感じられるんですね。だから人質になった女子高生が犯されるために連れて行かれたりする。

でも、せっかくそういう違いを描こうとしているのに、途中で見せるのを止めたり、何よりも戦いのシーンはやっぱり『ホームアローン』みたいなノリが混ざってきてファンタジーだな~って思っちゃう。

このどっちつかず感がなんとももどかしい。面白い映画なだけに非常にもったいない!って悔しさが残りました。

わたしの感想・評価まとめ

とっても面白かったからこそもったいない!というかんじ。『幕末高校生』みたいにする気もないし『信長協奏曲』よりもシリアスにリアルにしたかった…しようとした。けど『幕末高校生』的なノリが混ざっちゃって中途半端な感じ。現代の高校生と戦国時代のギャップを描きたかったからそれがかえってリアル…という部分も一部ありはしたのですが…。例えば『バトル・ロワイアル』なんかは現代の中学生ですからね。それでも切迫感が出せたわけです。もしあのくらいの突き抜け方をしていたら、『戦国自衛隊』よりも楽しめるスゴイ映画になっていたんじゃないでしょうか?

映画 ブレイブ群青戦記 評価まとめ

観る視点を決めて楽しもうとすれば楽しめる。ちゃんとエンターテインメントとして最後まで観客を引っ張っていく…という意味ではさすが本広克行監督ですよね。本広さんの「面白いのにもったいない感」でいえば「スペーストラベラーズ」を思い出しました。

三浦春馬さんや松山ケンイチさんの演技はさすがで、『信長協奏曲』のようなちょっと緩めの時代劇感が戦国時代の背景や人たちにはない。『戦国自衛隊』のようなリアルさがある。そこに最近の青春胸キュン映画の主人公のような高校生たちが放り込まれて真面目に殺戮されていく。このアンバランスを描くからこそ、タッチとしての軸が欲しかった…という感じです。

『信長協奏曲』はたしかに時代劇部分が緩めでしたがタッチは覚悟して統一されていたので本質のドラマもコメディもバランスよくその世界観で楽しめましたからね。

本広克行監督に言わせれば「深作欣二さんなんかと比べないで!」というプレッシャーもあるでしょうが、『戦国自衛隊』よりも新しく『バトル・ロワイアル』よりも真に迫るものを面白く描ける題材だったはずだからこそ、もっと覚悟して、『るろうに剣心』シリーズくらいに二部作、三部作くらいでしっかりと魅せて欲しかったですね。

好きだからこそ辛口になっちゃう映画です。

 

全ての物語のために

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